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名越ダイアリー
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プレゼント
 あけましておめでとう!
 この前はメリークリスマスだったのに、日本人も忙しいですね。
 さてさてついに21世紀。ノストラダムスの予言もモノともせず、人類はこうやってシブトク生活しているわけですが、21世紀には何が起こりそうですかね。では今回も去年の予告通り、音楽や映画にまつわった進行をさせていただきます。

 皆さんは「2001年宇宙の旅」は見たことありますか?(米68年:A Space Odyssey)アーサー・C・クラーク原作で、泣く子も黙るスタンリー・キューブリック監督のSFの傑作です。
 俺は最初に見た時は(多分中学生だった)内容が何にも理解できませんでした。全く。ちっとも。
 それが悔しくて何度も何度も見て、やっと理解することができた気になってたら、数年してキューブリックのコメントを本で見て、解釈が間違っていた!と感じて、また見直したも覚えています。厄介な品物なので、気楽に見るにはお薦めしません。
 でも時代は進歩して、その映画に出てくるアイテムの中で、既に幾つか現実のモノとして実現しているモノもあるので、それを探しながら見るのは面白いですよ。
 ストーリーの方は、何度も強調しますが、いたって難解。「つまんない」という人も多いでしょう。ちなみにテーマ曲として使用されているR(リヒャトだっけか?).シュトラウスの「ツァラトゥストラはかく語りき」が独特な空気感を感じさせ、映像美に崇高な彩りを添えています。俺的には眺めていて気持ちの良い映画です。
 環境映像のテイストに近いのかも。
 「ツァラトゥストラはかく語りき」自体を、この映画のテーマ曲と勘違いしている人が非常に多いのですが、それぐらいこの映画に対する、この曲のインパクトは強いですね。
 さて、キューブリックという名前が出てきたついでに、彼(彼なんて言うのは恐れ多いんですが)のF I L M O G R A P H Y を少し振り返ってみましょう。
俺的には彼の映画の一番は「 時計じかけのオレンジ」(71年:A Clockwork Orange)です。
 もう断トツです。
 テーマはバイオレンスと人間社会の秩序の調和と虚栄なのですが、メンタル描写とカメラワーク、そして凄まじい映像美には参りまくります。
 ホントにこのおっさんの頭の中はどうなってるんだろう?言うならば、俺にとって彼の作品達は映像記号表現の神の領域に近いお手本です。
 その他の名作には「博士の異常な愛情」(Dr. Strangelove)とか。>これはラストの曲と映像の演出が秀逸。テーマも皮肉の利いたナンセンスさがあって、結構万人に楽しめると思う。他にも「ロリータ」(Lolita)、「バリー・リンドン」(Barry Lyndon)等、目白押しですが、皆さんが良く聞いたことのある所だと「シャイニング「(The Shining)、「フルメタル・ジャケット」(Full Metal Jacket)なんかが、キューブリックの代表作のイメージに近いと思います。あとは最近公開された「アイズ ワイド シャット」(Eyes Wide Shut) でしょうか。
 「アイズ ワイド シャット」は超賛否両論ですが、俺は面白かった。日本では劇場R指定です。内容は...ちょっとこの場にはそぐわないので、やめときます。だれか映画好きがいたら語り合いたいところですけど。
 「シャイニング」は史上初のホラームービーと呼ばれ(ちなみに本作より7?8年前に「エクソシスト」は公開されたました)「フルメタル・ジャケット」は史上初の反戦映画と言われました。その他にも反戦映画は沢山あったのにも関わらず...。ようするに彼がやれば何でも「史上初であり史上最高」なのです。
 ちょっとオカシイ気もしますが、結果として彼の映画を見た人間はだれも文句は言わないでしょう。「キューブリックの前にキューブリック無し。キューブリックの後に道はできる」訳です。見てない人は一度は見て下さい。全部とは言わずとも「2001年...」「 時計じかけ...」「フルメタル...」ぐらいは見てもあなたの人生にとって損にはなりません。

 そんな天才映像作家も2001年を待たずして、2000年にお亡くなりになられました。
素晴らしい作品達に感謝と敬意を表して。改めて御冥福を申し上げます。
次回も映画の話です。
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