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名越ダイアリー
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プレゼント
 さてさてここん所は俺のわがままで、映画の話を中心にしてからコラムも調子にのってまいりました。もちろん今回も映画の話です。
 でも今回は作品ではなく、役者の切り口から作品に目を向けた話をします。
 以前このコラムの中で「ゲイリー・シニーズ」が好き。と言いました。が、もちろんその他にも好きな役者は沢山います。でも知らない人が多い役者を挙げてもオモシロくないので、メジャーなところから。というか超メジャーなところから紹介します。と言っても誰にしようかな。

 じゃぁ「ジャック・ニコルソン」とか。
 この人はすごいです。役の幅の広さも去ることながら、単純に声と顔がイイ。
 実際にインタビューをしたことが無いので想像でしかないですが、あの人の声が欲しくてキャスティングをかける監督も多いんじゃないでしょうか?
 でも何より、携わった素晴らしい作品群が目を引きます。
 最初に言っときますが「マーズアタック」「バットマン」系はちょっと置いときましょうね。
 本当に面白いのは.....

 前回キューブリック作品の中でも取り上げた「シャイニング」、最近公開された「恋愛小説家」さらに「郵便配達は二度ベルを鳴らす」←(これはメチャ面白いです。知的サスペンスの大傑作、同じシナリオで4回も映画化されています)「イージーライダー」←(主演じゃないですけど良い役)「愛と追憶の日々」とかいった感じでしょうか。

 そして「さらば冬のかもめ」。これは格別でした。ニューシネマというキーワードが良く充てられる作品ですが、俺は青春映画の傑作だと思います。
 何回も見て、何回も泣いた。この作品を知らない人が多いんですが、見て損はありません。
 古い映画(73年)ですが、少し大きなビデオ屋に行けば置いてあるはずです。

 中でも俺的一番は(というか見た事のある人はこれを挙げる人が最も多いかも...)
 「カッコーの巣の上で」
 本当に素晴らしい映画です。
 主人公が、あるきっかけで精神病棟に送られ、その中で起こる様々な人間ドラマのお話です。
 人間の存在自体にスポットをあて、人間本来の能動的な生き方をテーマとして訴えたこの作品には、多大な影響を受けました。
 素晴らしいシーンと素晴らしい台詞の数々が、心に沢山刻み込まれることと思います。
 特にラスト前の激しい展開とラストシーンの静寂に充ち満ちた解放感は、一生忘れることはないでしょう。

 1975年、ミロシュ・フォアマン監督のこの映画の原題は「ONE FLEW OVER THE CUCKOO'S NEST」といいます。CUCKOO=カッコーですね。鳥の。
 以前、この映画を見た後に雑誌で読んだのですが、カッコーは巣を持たない鳥らしいです。
 というか、カッコーは母鳥が勘違い?ないし巣を作るのが面倒で、自分のタマゴを他の種類の鳥の巣に勝手に産み落とすらしいです。
 だから”カッコーの巣”というものはこの世に存在しません。
 ある意味で果無く、哀しく、愚かな鳥にまつわる、虚空の場所を舞台として起こる出来事。
 そしてその場所から何かが生まれて、力強く羽ばたくまでのシナリオを象徴する存在として、この題名に持ち込んだのだと思います。

 毎日が嫌になるぐらい気持ちがつぶれそうな日があったら、この作品を見て欲しいと思います。
 次回も映画の話です。
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