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名越ダイアリー(2001/12/19 その2) |
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そしてキム・ベイジンガーが”リン”という娼婦を演じています。 役どころは、正義のためには暴力も必要。と信じて疑わない、そして暴力警官として名の通ったバドが、本当は心の優しい人間だという事に気づき彼の魂を救うために身を投げ出して助けようとする美貌の娼婦。です。 素晴らしい演技を見せます。 一応、公開時のポスターでは男性陣ではケビン・スペイシーが大きく出ていますが、本編では三人がきっちりと良いところを見せています。 演技派が多いからセリフが良い。 そしてやっぱり演技的にはケビン・スペイシーが一番かな。 劇中のシーンで、自分の行動にやるせなさを感じ、悩むビンセンスに、エクスリーが「なぜ刑事になった?」と、たずねるのですが、彼はたった一言「もう忘れた」とポツリ答える場面があります。 その時の、彼の静かな言葉と穏やかで豊かな表情。言葉とは裏腹に「決して忘れてはいない」という表情。しみじみと泣けた覚えがあります。 他にもこういうグッとくるシーンがたくさんです。 そして、この話の中で忘れてはならないのが「ロロ・トマシ」という人物の名前。 しかし劇中の超重要な人物でありながら、俺の記憶だと、2時間ちょっとの上映時間の中で、たったの3回しかクチにされません。 でも、この映画を観た人はこの人物の名を観た後もなかなか忘れられないでしょう。俺自身はずっと忘れられない。 そして、この映画のテーマなのですが、それは暴力の肯定か?否定か?ではありません。 私が感じたのは「人生で大切なのは1つではない。考え方でもなく、場合によっては結果でもない。」ということ。アバウトすぎるかな? でもそういう気持ちになるんですよ。 最後にバズとエクスリーがそれぞれ得たもの、そしてその時の気持ち。それにうなずける人にとっては素敵な1作になるでしょう。 これは大人の映画です。 とにかく面白い。でも、結構この映画を見た人においては、人物が薄い。 とか、描写が浅い。とかいう評も多く聞く作品です。そうなのかなぁ..... どういう部分を言ってるかも分かるんですが、多分捉え方ですかね。 俺としてはあまり、映画の見方自体に色々と口出しはしたくないんですが、今回は真っ向からその意見に対抗します。 この映画はそういう見方をして欲しくない。 俺としては薄いのではなく、澄んでいるように感じたし、浅いのではなく、安らかだと感じました。そしてこの映画の特徴として、主人公が誰だか? 特定しづらいという評もあるんですが、でもそれも描写が甘いのではなく、どの人物の感覚、そして人生観に共感を覚えたか?をもとに、映画を観ている本人が決めていけば良いようなテイストを、作品が醸し出しているのだと思います。 そしてこの映画がつまらんという人には、冒頭に出た「タイタニック」もつまらん。という人も多いと思う。事実この年のアカデミー賞の話をしたとき、周りでは多かった。でも俺は、世間では酷評も多かったのですが、「タイタニック」も好きな作品です。確かにキャスティング、演技、共に?な気もしますが、俺にとって「タイタニック」は男でありながら、女性の気持ちにさせてくれた数少ない作品として、大切な1作です。 いやいや、いつもよりも内容に対して突っ込んで語っていますが、これを読んだ後でも、十二分に映画は楽しめます。ご心配なく安心してビデオ屋に直行して下さい。 2001年が良かった人も良くなかった人も、この作品を見て、人生の奥深さを改めて感じながら新年を迎えてみるのも良いのではないでしょうか。 では。 |
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